御由緒
熊野速玉大社は、悠久の彼方、熊野信仰の原点、神倉山の霊石ゴトビキ伊和(天ノ磐盾)をご神体とする自然崇拝を源として、この天ノ磐盾に降臨せられた熊野三神(熊野速玉大神、熊野夫須美大神、家津美御子大神)を、景行天皇五十八年の御代(西暦一二八年)初めて瑞々しい神殿を建ててお迎えしたことに創始いたします。我々の祖先は、美し国熊野に坐しますこの真新しい新宮に大自然の恵みを献じて神々を斎き祀り、感謝と畏敬の心を込めて祈りを捧げながら、最も神社神道の特色をもいうべき清め祓いを実践してまいりました。
このように、原始信仰から神社神道へと信仰の形を整えていった厳儀を、未来永劫にわたり顕彰し続ける精神をもって「新宮」と号するゆえんであります。この尊称は、まさに熊野速玉大社が、天地を経典とする自然信仰の中から誕生した悠久の歴史を有することの証といえ、平成十六年七月には世界文化遺産に登録されました。
中世、熊野御幸は百四十一度を仰ぎ、第四十六代孝謙天皇より「日本第一大霊験所」の勅額を賜り、また千二百点を数える国宝古神宝類が奉納され、全国に祀る熊野神社の総本宮として厚い信仰を集めております。また、境内には、熊野信仰の象徴たる「梛の大樹」繁り、熊野神宝館や熊野詣を物語る「熊野御幸碑」などがあります。
熊野速玉大社御由緒より
御祭神
- 熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)[いざなぎのみこと]
- 熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)[いざなみのみこと]
- 第一殿 結宮:熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)[千手観音]
- 第二殿 速玉宮:熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)[薬師如来]
- 第三殿 証誠殿:家都美御子大神(けつみみこのおおかみ)・国常立尊(くにとこたちのみこと)[阿弥陀如来]
- 第四殿 若宮:天照皇大神(あまてらすすめおおかみ)[十一面観音]
- 第四殿 神倉宮:高倉下命(たかくらじのみこと)
- 第五殿 禅児宮:天忍穂耳尊(あめのおしほみみのみこと)[地蔵菩薩]
- 第六殿 聖宮:瓊々杵尊(ににぎのみこと)[龍樹菩薩]
- 第七殿 児宮:彦火々出見尊(ひこほほでみのみこと)[如意輪観音]
- 第八殿 子守宮:鸕鶿草葺不合命(うがやふきあえずのみこと)[聖観音]
- 第九殿 一万宮:国狭槌尊(くにさづちのみこと)[文殊菩薩]
- 第九殿 十万宮:豊斟渟尊(とよぐもぬのみこと)[普賢菩薩]
- 第十殿 勧請宮:泥土煮尊(ういじにのみこと)[釈迦如来]
- 第十一殿 飛行宮:大斗道尊(おおとのじのみこと)[不動明王]
- 第十二殿 米持宮:面足尊(おもだるのみこと)[多聞天]
所在地
和歌山県新宮市新宮1
境内
社号標と鳥居 |
神門 |
拝殿 |
梛の大樹 国指定天然記念物。 |
御朱印
授与所で頂きました。 |
授与所で購入しました。 |
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