家庭菜園で大豆の自家採種の方法を紹介します。とはいえ大豆自身が種ですので、特別に何かするわけではありません。
受精方法・交雑の注意点
マメは原則的に自家受粉しますが、まれに虫により交雑する場合があります。異なる品種が隣り合っている場合は、境界付近の株は避けた方が無難です。
母本選抜の基準
採種する株の基準は以下の通りです。
- 茎が太く倒伏していない株
- ウイルスなどの病害に侵されていない株
- 落葉が一斉で莢つきがよい株
- しわや虫害がなく品種特有の色・大きさを備えた子実を生産する株
自家採種の方法と保存
黄色くなったダイズの葉が落ちる頃に株元から切断して、株元を上にして軒先に吊るすか、日当たりの良い場所に雨よけをして乾燥させます。この段階で莢からマメを取り出して乾燥させると、マメの水分含量にムラが出来ます。丹波黒大豆のような大粒種ほどこの傾向が強いので、必ず莢ごと乾燥させてください。乾燥させた種は、莢を落とすか枝付きのままシートをかぶせて軽く叩き採種します。

風やふるいなどでゴミを取り除き、変色・割れ・虫食いの種子は取り除きます。極端な小粒や大粒の種子は選別せず、中粒のやや大きめのものを種子として選びます。
外気に当てて常温保存すると1年で発芽率が10%まで低下するため、毎年種子を更新しなければなりません。長期保存する場合は、ペットボトルにマメを入れ、口を開けたまま涼しい場所で2週間ほど置いておき蓋をします。マメは呼吸をしているのでペットボトル内に炭酸ガスが充満し、マメとマメゾウムシを休眠させる作用があります。

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