【自家採種】ツケナ類(コマツナ・ナバナ・ターサイ・タカナ等)の種を採る

アブラナ科_種 自家採種

家庭菜園でツケナ類の自家採種の方法を紹介します。

受精方法・交雑の注意点

アブラナ科野菜は自分の株では受粉せず、他の株から受精して種をつけます。非常に自然交雑しやすいので、近くにアブラナ科の花が咲く環境であれば、網や寒冷紗で囲います。囲わない方法としては、今年はコマツナ、来年はカブナ、再来年は如月菜というように、数年分の種を確保して毎年単一品種のみをローテーションし、周囲にアブラナ科の花が咲かないよう管理します。

私は後者の方法で採種しています。

母本選抜の基準

少ない株数で採種を繰り返すと品種が弱体化して採種量が減ってきますので、最低10株は必要です。

食用可能なくらいまで育成し、霜が降りる前に母本の選抜と移植を行います。

選抜する株は根を付けたまま掘り起こし、品種の特性が現れている株を選びます。不良株は取り除きます。移植は春作の邪魔にならない場所で行い、ひとまとめに密植します。冬を越さなければならないので、根元まで土を寄せて踏み固め、凍害を防ぐようにします。耐寒性の強い品種はそのままでよいですが、耐寒性の弱い品種は不織布や寒冷紗などで被覆し保護します。

写真はターサイです。非常に耐寒性に強く、マイナス10度にも耐えるので被覆はしていません。

ターサイ_母本選抜

越冬し抽苔し始めたターサイです。

ターサイ_抽苔

写真は開花した様子です。芽がたくさん出ますので、開花前の菜の花を摘んで食べると美味しいです。

アブラナ科_花

全体の7~8割が黄変し、鞘を割って種が褐色になっていれば刈り取ります。

アブラナ科_刈り取り

鎌で根元から刈り取って、3~4日干し十分に乾燥させます。

シートの上、桶やバケツの中に乾燥した莢を入れ、叩いたり踏んだりして鞘を割って種を取り出します。

アブラナ科_種出し

風でゴミを飛ばして調整します。

アブラナ科_種

日光に当てると急激に水分が無くなり、種が割れることがありますので、風通しのよい日陰で2~3日乾燥させます。

乾燥低温状態で保存すれば、3年程度は高い発芽率を維持できます。

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