家庭菜園でオクラの自家採種の方法を紹介します。
受精方法・交雑の注意点
一つの花に雄しべと雌しべがあるため自家受精しますが、虫によって容易に交雑します。従って、近くに他品種を栽培している場合は、袋がけをして人工交配する必要があります。
母本選抜の基準
株が少ないと種が弱ってくるため、以下の基準で採種する株を5株以上選んでください。
- 生育が良い株
- 曲がり果などの不良が少ない株
自家採種の方法と保存
収穫始めの幼い株に収穫果をつけると、その後の草勢が低下し、食用のよい果実がとれなくなります。従って、採種用の果実は3~4番花につけます。着果数は1株あたり1~2果にします。なお、他の品種が近くにある場合は、袋がけをして人工交配を行ないます。
人工交配は、開花前日に花に袋がけをして、朝のうちに行います。袋を外し、雄しべを絵筆でなでて、その筆で雌しべに花粉を塗り、すぐに袋がけします。同一品種間は筆を使い回してもいいですが、違う品種を行う場合は違う筆を用意するか、筆を水洗いして乾燥させてから使用してください。交配した当日の夕方に袋は外します。
オクラは交配後40日以上で種が完熟します。採種果の収穫目安は果皮が茶色になり、縦に裂け目ができたころです。

採種果はうすく広げ、天日で5~7日よく干します。採種果の果皮はとても固いので、手で割れなければペンチなどを使用して果皮を割り、中から種を取り出します。

オクラは長命種子のため、低温乾燥条件であれば5年以上保存できます。
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