御由緒
紀伊半島の東南を古来熊野という。熊野とは奥深い処、隈るとも申しそこは神秘性のある所、即ち神々の住まえる所であり、あこがれの土地として尊んだ処である。往古神武天皇が御東征の折、この地に上陸され、那智の滝に大巳貴神を祀り八咫烏の案内で山々を超えて大和に入られたのであります。
仁徳天皇5年那智の滝より社殿をこの地に移し、夫須美大神を祀られたのが「熊野那智大社」の起りです。後に仏教、修験道の隆盛と共に熊野権現として崇められ上皇、女院、武将や庶民の参拝が増し継続として詣でる様子を「蟻の熊野詣」と称しました。
御社殿は熊野造りと申し、現在の建物は豊臣の世に再興し享保・嘉永の大改修を経て昭和10年の御修覆で、平成7年国指定文化財となています。社前には後白河上皇御手植と伝える枝垂桜や平清盛の手植と申す大楠、八咫烏にまつはる烏石等があります。
新宮市の熊野速玉大社・本宮町の熊野本宮大社と共に熊野三山の一社で、全国約4千社と云われる熊野神社の御本社でもあり、日本第一大霊験所根本熊野三所権現として崇敬の厚い社であります。
又、近くには南紀勝浦温泉があり、黒潮洗う太平洋を眼下にする御社域は吉野熊野国立公園特別地域です。
熊野那智大社御由緒より
御祭神
- 第一殿 滝宮:大巳貴神(おおなむちのかみ)[大国主神(おおくにぬしのかみ)]
- 第二殿 証誠殿:家都御子神(けつみこのかみ)[素戔嗚尊(すさのおのみこと)]
- 第三殿 中御前:御子速玉神(みこはやたまのかみ)[伊弉諾尊(いざなぎのみこと)]
- 第四殿 西御前:熊野夫須美神(くまのふすみのかみ)[伊弉諾尊(いざなぎのみこと)]
- 第五殿 若宮:天照大神(あまてらすおおかみ)
- 第六殿 八社殿:天神地祇八神(てんじんちぎはっしん)
所在地
和歌山県東牟婁郡那智勝浦町那智山
境内
社号標と鳥居 |
境内入口の鳥居 |
礼殿 |
青岸渡寺 西国一番札所。神仏分離令の前は、熊野那智大社と一体の寺院でした。 |
三重塔と那智の滝 |
御朱印
授与所で頂きました。 |
御朱印帳
授与所で購入しました。 |
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