御由緒
謹みて按するに日前大神國懸大神は 天照陽乃大神の前靈に座しまして其の稜威名状すべからさるなり太古 天照大神の天の岩窟に幽居ましゝ時群神憂ひ迷ひ手足措く所を知らず諸神思兼神の議に従ひて種々の幣帛を備へ 大御心を慰め和はし奉るに當り石凝姥命天香山の銅を採りて大御神の御像を鋳造し奉る。
これ伊勢大神宮奉祀の八咫鏡 日前神宮奉祀の日像鏡 國懸神宮奉祀の日矛鏡となり而して天孫降臨し給ふに當り日像鏡日矛鏡を以て紀伊國造家肇祖天道根命に授け給ひ寶祚の無窮を祈らしめ 神武天皇天道根命を以て紀伊國造となし給ふの時神鏡を名草郡毛見郷に奉祀す毛見の濱の宮是れなり 垂仁天皇十六年神誥に據りて同郡萬代官に遷し奉り永く鎮座の地として今に至れり是を以て日前神宮奉祀の神の御名を日前大神と称へ奉り國懸神宮奉祀の神の御名を國懸大神と称へ奉る共に 天照大神と御同體に座しますなり故に紀氏歴代奉仕し上下の尊崇殊に厚く一般には日前宮と称して親しみを持ち今に至る。
然るに中世御炎上の事あり加ふるに天正の兵乱に侵されて境内神殿とも甚だしく荒廃したりしを南龍公入國の後廃を興し社殿を建立せられ明治四年神格の制を治定さらるゝや勅して官幣大社に列し以て敬神尊祖の大義を示し給へり然れとも社殿其の他の施設尚未だ往時を忍ぶに足らず大正八年國費を以て境内建物全部の改善工事を施工せられ大正十五年三月を以て工を完うす。
日前國懸神宮(日前宮)御鎮座略記より
日前神宮祭神
- 日前大神(ひのくまのおおかみ)
日前神宮相殿神
- 思兼命(おもいかねのみこと)
- 石凝姥命(いしこりどめのみこと)
國懸神宮祭神
- 國懸大神(くにかかすのおおかみ)
國懸神宮相殿神
- 玉祖命(たまおやのみこと)
- 明立天御影命(あけたつあめのみかげのみこと)
- 鈿女命(うずめのみこと)
所在地
和歌山県和歌山市秋月365
境内
案内版 参道の分かれ道に設置されています。 |
日前神宮 |
國懸神宮 |
摂社:天道根神社 祭神は天道根命(あめのみちねのみこと)。 |
摂社:中言神社 祭神は名草姫命(なぐさひめのみこと)、名草彦命(なぐさひこのみこと)。 |
御朱印
授与所で頂きました。 |
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