【家庭菜園】ニンジンの種まきから自家採種まで

ニンジンの種 家庭菜園
ニンジンの種
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ニンジンの概要

来歴

セリ科ニンジン属。

原産地はアフガニスタンのヒマラヤの山麓といわれています。そこから西の伝播したヨーロッパ系のニンジンと、東に伝播した東洋系のニンジンがあります。日本には、16世紀後半頃に東洋系のニンジンが、19世紀頃にヨーロッパ系のニンジンが伝わりました。現在は、東洋系の金時ニンジンが京野菜として一部の地域で栽培されていますが、栽培・流通・販売しているニンジンはほぼヨーロッパ系の五寸ニンジンです。

栽培・採種している品種

一時東洋系の本紅金時を栽培したことがありますが、根が長くて私が管理している粘土質の畑を深く耕起するのが大変だったので止めました。現在は筑摩野五寸(自然農法国際研究開発センター)のみです。

ニンジンの種まきから収穫まで

タネまき

70cm幅のうねに15~20cm間隔で浅い溝を3本作り、タネをすじ播きして軽く土をかけます。発芽までは非常に乾燥に弱いため、雨上がりで土が湿っているときか、たっぷりと水やりをしてから種を多めにまきます。乾燥しやすい場合は、ワラ、籾殻、枯れ草、新聞紙などで覆って、上から水をかけておきます。覆ったものは発芽後に取り除いてください。

育て方

本葉が7枚くらいまで(発芽後50日程度)は乾燥に弱いので、土が適度に湿るように水やりをします。水やりは気温の低い朝か夕方に行います。

混みあうと生育が悪くなるため、順次間引きを行います。1回目は発芽がそろった頃に混みあった個所を、2回目は本葉が2~3枚の頃に3cm間隔になるように、3回目は本葉5~6枚の頃に7~8cm間隔になるように間引きます。

ニンジンの肩が張ってきたら収穫適期です。根が肥大したものから順次収穫します。収穫が遅れると根割れを起こすので注意してください。

根割れしたニンジン

ニンジンの自家採種

受精方法・交雑の注意点

ニンジンは他家受精作物です。ニンジンの採種は非常に手間がかかるので、近所に他品種のニンジンを採種をする方がいるとは思えませんので、特に注意する必要はありません。複数の品種を採種したい方は、毎年交互に採種するか(2種類限定)、網で採種株を囲って交雑しないように採種するようにしてください。

母本選抜の基準

50株程度のニンジンを集団で採種栽培していれば生命力の強い種を採り続けることができますが、家庭菜園レベルでは50株は厳しいと思います。それでも最低15~20株の母本は準備したいところです。母本の対象となるニンジンを全て抜き取り、以下の基準で選抜します。

  • 病害虫のない健全に育った株
  • 早生にする場合、太りの早い株、根の先端まで肉付きがよくしわが無い株
  • 晩生にする場合、太りの遅い株、しわが多く根の先端が細い株
  • 少肥にする場合、葉軸が太く肩の張る株(芯が太くなり肉質が硬い)
  • 多肥にする場合、葉軸が細く円筒形の株(芯が細くなり肉質が軟らかい)

掘り上げた金時ニンジン

掘り上げた筑摩野五寸

母本の移植と採種

母本の移植

母本を選抜したら、直ちに移植します。条間60~70cm、株間30cmに根全体が埋まるほどの穴や溝を掘り、選抜した母本を垂直かやや斜めに植えます。

ニンジンの移植

写真は株間が短いので、もう少し間をあけてください。このとき、葉を切って植えても構いません。浅く植えると寒さで凍って腐ってしまうことがあるため、根元には籾殻や藁を敷き、土寄せして株元を安定させます。

移植したニンジン

整枝

ニンジンは、主枝の頂花と、主枝の葉脇から伸びた子枝、孫枝、ひ孫枝のそれぞれに花をつけます。

ニンジンの花

開花は5~6月頃で頂花が最も早く開花し、子枝は頂花の開花が終わる3~4日前に開花を始めます。種の大きさは主枝の頂花が最大で順次小さくなり、発芽率は頂花と子枝がよく、孫枝になるにつれて低下していきます。そのため、枝の整理をして主枝の頂花と子枝から種を採るようにします。その場合、主枝と子枝を合わせて3~6本残し、それらが開花した頃他の子枝や孫枝、ひ孫枝はハサミで切り落とします。株元から発生した子枝も元から折れやすいので切り落とします。残した子枝から発生した孫枝、ひ孫枝も元から切り落としますが、草勢が弱い場合は花だけ切り落とし、葉を多く残します。

刈取り

ニンジンの開花期間は1ヶ月ほどにわたり、開花後40~50日で登熟になります。刈り取りの目安は、花がきつね色になったころです。刈り取りは、写真のような種のかたまりを手でなでて、種が少し脱落する程度のものを株元を10cmくらい残してハサミで切ります。

ニンジンの花笠

乾燥・調整

刈り取ったら、風通しのよい場所で2~3日陰干ししてから脱穀します。脱穀は目の粗いふるいを逆さまにして、その上で種をこすり落とします。脱穀した種は、屋内の風通しのよい場所で、薄く広げて陰干しして1週間ほど追熟します。その後1~2日程度、天日乾燥してから種の毛を落としてからふるいや唐箕にかけてゴミを取り除きます。

種は採種後1~3ヶ月程度休眠します。品種によっては種の周りについている毛に発芽抑制物質が含まれていることがあるので、毛がまだついていれば、種まきの前に手でもんで取り除きます。

保存

ニンジンの種は2年ほどで発芽力が低下する短命種子です。種の水分が多いと発芽力が低下するため、保管する場合はよく乾燥して、乾燥剤と一緒に缶に入れて冷蔵庫で保存します。

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