御由緒
主祭神・天之御中主大神(北辰妙見尊星王)は、その御神名の通り天の中央を定位とし、全宇宙の諸星諸神を掌握せし最高尊貴なる北辰、すなわち北極星と北斗七星の神霊であるとされております。
このことから、その絶大なる霊力を人間界に投射したときは、人間の星(運命)や九星気学上の星(方位)を司る大神霊であると考えられ、この御力により自己の星(運勢)への神秘的な影響による好結果を願うことや、方位上の悪しき星(方災)の回避・解除を願う神様として、昔から庶民の間に広く崇敬されてきました。
現在地には、御分霊が先に祀られ、長保二年(一〇〇〇)には「北斗山金剛授寺」として中興開山されました。その後千葉常重が、大治元年(一一二六)にこの信仰の最高位である御本霊を千葉城よりお遷し申し上げることにより合祀。以後、厄除開運・八方除・身上安全の妙見様の本宮として中興開山されました。以後、厄除開運・八方除・身上安全の妙見様の本宮として、全国の善男女の深い尊崇を集めてまいりました。
源頼朝も当社に参詣し、自筆の願文・太刀等を奉納して、遂に武運を開くに至りました。また、日蓮上人も当社に参籠して、ありがたい奇瑞をいただいたので、「この妙見尊こそわが宗門の守護神である」と賛嘆され、誓願成就の後に、自筆の細字法華経を奉納されました。
徳川家康も当社に深く崇敬の誠を捧げ、永代二百石を寄進され、十万石の大名と同等の格式を賜りました。その後も代々の将軍家より神領・特権を許され、御霊徳はいよいよ高く輝き、その御名は四方八方に普く知られ、「千葉大妙見」「厄除・方除の妙見様」「一言妙見」と呼ばれ親しまれて、現在に至っております。
千葉神社御神徳・御由緒より
御祭神
天之御中主大神(妙見様)
相殿
- 経津主神
- 日本武尊
所在地
千葉県千葉市中央区院内1-16-1
境内
社号標と大鳥居 |
社殿 国内初の重層社殿で、二階拝殿を北斗殿、一階拝殿を金剛殿と称しています。 |
尊星殿中央の福徳殿「八星宮」 八つの宮が八角形に配されています。 |
摂社:千葉天神 御祭神は菅原道真公。 |
亀石 撫でると福を授かる石です。 千葉氏の妙見菩薩の神使は玄武(亀)。 |
御朱印
授与所で頂きました。 | 摂社の千葉天神 |
雑記
天之御中主大神と妙見信仰
アメノミナカヌシは、宇宙の初めに天と地が分かれ、最初に高天原に現れた造化三神の一柱です。出番はこれだけなので、かなりマイナーな神様です。そのため、アメノミナカヌシをお祀りする神社はほとんどありません。
古代の中国では、ほとんど動かない北極星は天の中心にある星であり、宇宙の根源と考え太乙と呼びました。インドから中国に菩薩信仰が渡り、北極星=太乙=妙見菩薩と見なされるようになりました。これが更に日本に渡り、神仏習合の影響で、天地開闢の時に現れたアメノミナカヌシは万物・宇宙の根源であり、妙見菩薩と同一視されるようになりました。「北極星=太乙(宇宙の根源)=妙見菩薩=アメノミナカヌシ」という図式となります。
千葉氏は妙見菩薩を氏神とし一族の結束を図りました。その本宮が千葉神社で、妙見信仰で栄えました。神仏分離令以降は、妙見信仰は寺は妙見菩薩、神社はアメノミナカヌシをお祀りするようになりました。
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