ピーマンの自家採種

乾燥したピーマンの種 自家採種
乾燥したピーマンの種
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ピーマンの概要

来歴

ナス科トウガラシ属。

トマトやジャガイモと同じ、中南米原産の熱帯地方の野菜です。辛味のない甘いトウガラシの中果系をピーマン、辛味がない小果系をシシトウ、辛味がない大果系をパプリカ、辛味がある小果系をトウガラシと区別しています。トウガラシの中には、辛くない甘トウガラシもあります。

日本では小果系のシシトウやトウガラシが古くから栽培されていました。明治から戦後にかけて大果系が導入されましたが定着せず、昭和30年頃から食生活の洋風化とともに、中果系のピーマンが主流になりました。

生育特性

ピーマン類は根が浅く張るので、土壌の過湿や乾燥の影響を受けやすいため、水はけのよい畑を選びます。高温性作物なので、温度(特に地温)によって大きな影響を受けます。適温は22~30度で、17度以下では生育が鈍ります。

栽培・採種している品種

私が栽培・採種している品種は、中果種の自生えピーマン(自然農法国際研究開発センター)のみです。

ピーマンの自家採種

受精方法・交雑の注意点

ピーマンは自殖性作物ですがナスより交雑しやすいので、自殖で採種するには、異品種との交雑を避けるために隔離して栽培するか、袋がけを行います。私は単一品種しか栽培していませんので、自殖に任せています。

母本選抜の基準

ピーマンは1果当たりの採種量が少ないのと、着果期間が長いため採種果が腐敗しやすいので、採種には少なくとも2~3株は必要です。

初期育成

定植後の活着がよく、アブラムシがつかないか、ついても育成が停滞しない株に注目します。ピーマンはモザイク病に弱く、一部のモザイクウイルスは種子伝染のおそれがあるので、葉にモザイク状のウイルス症状が出たり、頂芽部が芯止まりした株は抜き取ります。

草勢

ナスと同様、株元の茎が太く、側枝が多い株は根張りがよいと判断できます。施肥を控えて果実を完熟させる採種栽培では、採種果の担架負担によって草勢は低下し、短花柱花や生理落花が増えることがあります。初期育成だけでなく、採種果の負担に負けずに最後まで健全な育成をする株を選ぶようにします。

果実・着果

採種果を着果させる直前の、最も草勢や果実の特徴のわかりやすい時期に果実を選抜し、採種果を着果させます。着果性、色つやや大きさ、果皮や果肉の硬さ、肉質、食味など、品種固有の特徴をもっている果実を選びます。赤く完熟した採種果は秋の長雨などで腐りやすいので、腐りが少ない果実から採種するようにします。

採種果の管理

摘花・摘果

ピーマンは草勢が弱ると落花が多くなるので、摘花の必要はありません。しかし、草勢が弱っているときは早めに幼果を摘果して、株の負担を軽くします。特に1~2番花そのまま結実させると生育を妨げ、その後の結実にも影響するため、摘花して草勢を強めておきます。

着果目標

ナス同様、着果期間が長いため、着果時期と着果位置が重要です。着果時期の早晩が採種量、発芽率などに影響し、遅く着果させて登熟期が遅れると発芽率が低下するおそれがあります。目安として第5~6分枝一斉に着果させると、収穫も短期間で済みます。そのとき、着果位置より下の花は取り除きます。品種特性や草勢にもよりますが、1株当たり10果ほどの着果を目安にします。

受精・着果確認

ピーマンは受精しなければ着果・肥大しないので、開花終了後に果実がついていることで、受精・着果を確認できます。採果の目安にするため、着果を確認した日を記録しておくと、いつ採種すればよいのか忘れずに済みます。

採種と保存

収穫・追熟

採種果は、着果から50~60日で赤色あるいは黄色に熟します。

ピーマンの採種果

完熟させてから採果しますが、秋の気温低下によって登熟が進まない場合は、霜が降りる前に採果します。完熟した採種果は5~7日程度、日陰で追熟させます。完熟前に採果は、赤くなって果皮がしわしわになるまで、暖かい場所で追熟させます。追熟の進み具合は、果実を少し開いて種を観察します。熟度が進むと種がぷっくらとふくれてきます。

種出し

果実を割って種をかき出します。

ピーマンの採種果2

トマトやナスと違い水洗いせず、ただちに乾かします。なお、トウガラシの種を採るときは、辛み成分が飛散して目やのど、手が痛くなるため、種をとるときは換気をしてマスクやメガネ、ゴム手袋を着用して作業します。

乾燥

種は1~2日程度天日で干し、風通しのよい場所で十分に乾燥させます。

ピーマンの種

保存

種は乾燥剤と一緒に密閉容器に入れて冷蔵庫で保存します。低温・乾燥状態で3年程度は高い発芽率を維持できます。

自家採種
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